信州便り-4 東北関東大震災で思うこと

以下は冗談で言っているつもりはありません。

1.東北関東大地震を想像出来なかった地震関係者、原発事故を想像出来なかった原子力関係者は、被災救援活動が一段落したら、みんな坊主になりましょう。

2.日本の全ての原発を一旦(或いは永久に)止めて日本列島規模での計画停電を始めましょう。
3.そして、本腰を入れてプランBの実現に向けて私達みんなで知恵を出し合いましょう。

恐らく10〜20年も我慢すれば、この度の被災者に見られる賢明なる国民が住む日本は低エネルギー・低環境負荷の今よりは貧しいかもしれないけれども健康で心豊かに生きる国に再生されるでしょう。この新たなパラダイムに向けて私達の意識改革を今すぐ始めましょう。

 
 
説明
1)石油ピークが明らかになった今、それに代わる主役として一部では期待されていた原発が店仕舞いをせざるを得なくなった今、20世紀後半の繁栄を空気のように生きてきた私達はパラダイム変換をせざるをえないという大変大きな教訓を迫ったこの度の大災害だったと思います。

私は、そのキーワードを「貧しいかもしれないけれども健康で心豊かに生きる」と思っています。「都会にはもう未来はない、自然豊かな田舎にこそ未来がある」と思って都会を捨て信州の片田舎に移住したのもこのパラダイムの私なりの、自然科学者としての、ささやかな実践でした。この地へ来て、幾人かの自然栽培を実践している農業者と出会い多くを学ぶことが出来たのは幸いでした。

私の山荘の近くに“Walden”という名のペンションがあり、そこのおやじはH.D.ソローの「森の生活」が好きでその名を冠したと聞いて嬉しくなりました。ここには、こういう方が沢山いらっしゃいます。

2)実は、私も坊主にならなければならない者の一人です。と申しますのは、私は地震学者ではありませんが、愛知県が東海地震防災対策強化地域に指定された平成14年以来県の東海地震対策有識者懇談会の座長を勤めているからです。

この懇談会の中でも浜岡原発などの原発地震災害は多少とも議論は致しましたが、「原発安全神話」の壁があり、県レベルでは十分議論をすることが出来ませんでした。私どもとしては世界で唯一プレート境界上に建つこの原発への不安は(ある地質学者の表現では「冗談でしょう!」)当然ありました。今振り返るともっと真剣に議論すべきであったと深く反省しております。

むろん原発二次災害を軽視した「大震法(大規模地震災害特別処置法)」の改正を急ぐ必要があります。大震法の規定下(第6条第1項)にある愛知県地震災害対策計画の再検討も至急行わねばなりません。そのつもりで準備を始めております。

駿河トラフ沿いのプレート境界型地震(東海・東南海・南海)は今回の東北関東地震と同じく連動型地震であることは以前から解っています(東北関東沖合の地震は連動型と見られていなかった)。地震学者により様々なモデルが提案されていますが、地震学者のモデルが当てにならないことは今回はっきりした今、災害の規模を今回の経験を基に再検討する必要があります。

それに基づいて原発安全基準を再評価する必要があります。駿河トラフ沿いの地震(いわゆる東海地震)が今日起こってもおかしくない現況を(まして、東北関東地震で日本列島中北部の地殻が活性化してしまっている現在)考慮すると、浜岡原発は直ちに停止して耐震・耐津波の再評価・総点検を実施するのが妥当だと思います。

これが先見を廃する科学的態度だと思います。政府が確りと説明すれば、東海地方住民は計画停電を受け入れると思います。

私の住む信州は中部電力管内です。先日近所の農家の主婦が「浜岡原発即時停止」の署名を集めに来ました。浜岡原発に行って座り込みを実行しようかと話し合っているそうです。どう見ても普通のお百姓さんの奥さんに見えましたが、今回の災害にあわれた方々への自分たちの出来るせめてもの償いとおっしゃっていました。

(添付の文章は「浜岡原発即時停止」署名簿の頭書きです)

 

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