幸せはお金で買えない、縮小の世紀に思う

景気の停滞がもう20年近くも。そこで何とか元の成長路線に、と色々考え、迷い、そして焦る。それが今の日本でしょうか、縮小の世紀です。しかし、これは悪いこと、悲観すべきことなのでしょうか。 

大きいことは良いこと、少しでも早く、そして速くが「人類の成長、文明の進歩」と思ってきたが、それは本当なの、GDPの成長は正義なの、そうではないと思った「最近の経験」、以下にご紹介します。お金で幸せは買えないと実感した、先の週末12月11、12日(土日)のお話です。

もったいない学会のGDH・食糧問題研究会、私が会長ですが実質的には田村理事が幹事で仕切っています、を福島県いわき市、駅から北へ車で1時間ほどの山里で開催しました。

そこは「貘原人村」として知られた、まさに僻地。今も電気も来ない一軒家、そこに住む若い大塚尚幹、愛さん夫妻、そして男女2人の幼児、その一家4人の生き様に驚き、感激した話です。

若い奥さんは「大工の愛ちゃん」として知られていた、のです。それは後でインターネットで検索して、びっくり、沢山ヒットしたのです。その愛ちゃんが幼子を抱いた素晴しい笑顔、幸せとはこのよう人のこと、と感じ入ったのです。

TVも電話もない一軒の木造2階建、大工の愛ちゃんが作った。「わたしが作りました」というその笑顔は、本当にすばらしかった。

食べ物は、勿論自家菜園、田んぼから。燃料は周りの木を切って蒔に割る。太陽電池で電気を起し、鉛電池に蓄電する、極限・限界生活でしたが。

「マネーで幸せは買えない」を象徴する日々、それを支える一級建築士の夫。そして笑顔の愛ちゃんは、岡山大学の教育学部卒とのこと。以前、貧しいアジアを色々訪ねて、今の生活を先ず一人で始めたそうです。その後ご結婚。今は自然の中で、のびのび育つ2児の母、まさに別天地、別の世界。

研究会は土曜日、一泊した近くの橋本宙八夫妻の経営する、断食道場で。これはMacrobianというのだそうで、玄米、自然野菜、肉は食べない、一種の健康論、生活哲学ですが、批判者もいるようです。もったいない学会の会員にも、でした。

その研修室で土曜日、2,30人が集って研究会。私の話は「石油ピークと立体農業」、皆さん熱心に聞いてくれました。質問も的確、正鵠を得たものでした。立体農業は私の義父が、賀川豊彦先生の教えを受けて実践、一生をそれに捧げた経緯があり、それも紹介しました。

そした日曜日、貘原人村の大塚さん宅を訪問、夕方帰路に、私には少し強行軍、疲れましたが心は満たされた週末でした。帰宅後に「大工の愛ちゃん」をインターネットで検索、驚いた話は前にのべましたました。

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