地球は土壌細菌に支配されている。5

地球の表面上を取り巻く細菌達とは

動植物が住める状態ではなかった太古の陸地は、岩石と砂漠。海で生まれた細菌達は、激しく紫外線が降り注ぐ、乾燥した太古の陸地には住むことができない。4億5千万年前にシアノバクテリアのおかげでオゾン層が形成され、特に殺菌能力の高い紫外線の中でも波長の短い紫外線がカットされた。

波打ち際では、海の中の植物や動物の死骸や排泄物などの有機物が打ち上げられる。波打ち際は水分も有り、紫外線もカットされたので、海にいた細菌達が生きていくことができる。海の中にあった有機物も打ち上げられ餌もある。波打ち際で細菌達は砂粒に住みつきバイオフィルムを張り、有機物を分解する。波打ち際には植物の栄養ができる。4億年前、植物が上陸する。上陸した植物が枯れれば、細菌達が分解し次の世代の植物の栄養となり、奥地に植物の領土を広げていく。

  一方、海の中にいた草食系の動物の一部が3億6千万年前に上陸を果たす。また肉食家動物もその後を追って上陸する。動物たちは動き回り、動物や植物を食べ、排泄し、死に、細菌達に分解され、細菌達の領土も奥地に広がって行くと同時に植物の領土も奥へ奥へと広がっていく。

乾燥したら活動できない細菌達は、砂粒の周りにバイオフィルムを張ることで保水し、活動していくことができる。土の正体は、砂粒の周りに細菌達が住みバイオフィルム(有機物膜)を張ると砂から土になる。農学博士に土の話を聞くと有機物膜に覆われた土粒の塊をを団粒構造という。細菌達は有機物を分解し、ミネラルやその他の栄養素をこの有機物膜にくっつける。植物の根は、有機物膜に付いたミネラルや栄養素を有機物膜ごと吸収する。栄養素が有機物膜に覆われていないと吸収しにくい。ミネラルや栄養素が有機物膜に覆われた状態をキレート化という。

オゾン層が形成される4億5万年前以前の陸地は、細菌も含めて生物は白紙状態だった。その白紙状態だった陸地へ動植物、細菌が押し寄せ、奥地に浸食していった。その白紙だった陸地で細菌達に何が分解されたのか、動物と植物が主なものである。裏を返せば、動物と植物を分解する細菌が殆どということではないか。

生物が誕生した海の中を考えると。有機物が無い状態の中で、無機化合物を分解してエネルギーを得る細菌が出現し、次に、それら細菌自体、細菌が生成する有機物を分解しエネルギーを得る細菌が出現する。無機化合物を分解する細菌より、有機物を分解する細菌の方が効率的である。自らも有機物であるため誰かの餌に成り得るからであり、循環している限りエネルギーが途絶えることがない。(微生物ループ)。有機物を分解する細菌の中から進化が始まり、5億7千万年前にカンブリア大爆発が起こる。海にも動物と植物があふれる事になる。

海においても地上においても、生物の循環において分解されるのは、動物か植物である。動物と植物を分解するのは1種類や2種類の細菌ではない。土壌細菌の研究者によると土壌には様々な細菌の集まったコロニーが四つあるという。その主立ったコロニーは、蛋白質分解菌群、油脂分解菌群、セルロース分解菌群、でんぷん分解菌群だ。この主立った四つのコロニーで動植物が土に帰る。地球の表面上には、生物の循環に関係するこの四つの分解菌群を構成する細菌達で覆われている。土壌細菌と呼ばれているものの、一つ一つはよくわからなくても、このコロニーの構成員である様々な細菌達が土の中におり、動物や植物を分解し、植物の栄養となるよう土粒にミネラルや栄養素を付けている。

次回は、腸内細菌との関係を述べたいと思います。

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